Million bubbles in my room

書きたいことがないから日記を書くよ

9月18日

火焔土器を見てきた。サイズは60cmほどで、造形物としてのその大きさに驚く。またその保存状態の良さから作られた当初の質感をそのまま残しており、細工・装飾の跡がまざまざと感じられた。あまりに凝り過ぎているのか、逆に拙い手作業の跡が残るようなものはなく工芸品としての完成度の高さが分かる。その精巧さとデザインのダイナミックさの両立に私はモノのその存在に純粋に魅了された。

火焔土器の名前自体は大学時代に読んだ岡本太郎の著作等で知っていて、彼の創作の源泉として火焔土器をはじめとした縄文文化が重要な位置を占めていることも分かっていた。

そういった、土器自体に対する強い憧れもその魅力を強めることになっていたかもしれないがそれを差し引いても細部から全体から交互に何度も観察してデザインの相互作用について考え続けずにいられなかったのが火焔土器なのである。